

それはまだ「シックハウス」という言葉も一般的ではなかった1999年のこと。あるお客様がわたしどもを訪ねてこられました。新築したばかりの家にいると目がチカチカする。喉が痛んで頭もふらつく。こんな症状が起こらない家を建てて欲しい。いろんなハウスメーカーをまわり、納得いく解答が得られなかった末のご訪問でした。かねてから、コスト優先・効率優先・画一的で、まるで使い捨てられるように生産・消費されていく日本の住宅事情に疑問を抱いていたわたしどもは、この出会いの先に行くべき道がひらけているのを感じたのです。化学物質がなかった昔に倣い、自然生まれの建材だけを用いて、人の身体にやさしい住宅を建てること。そうして素材を吟味し、工法を工夫し、試行錯誤を繰り返しながらご依頼の家が完成しました。お客様は「住み始めたその日から症状が出なくなった」と喜んでくださいました。後に『無添加住宅』と名付けることになる、わたしどもの最初の一歩でした。
『無添加住宅』は、人工的に合成された化学物質を使わず、極限まで天然素材にこだわった正真正銘の健康住宅。例えば壁は、昔ながらの「漆喰」。合成接着剤を使った現代風漆喰ではなく、植物由来の天然のりを使用しています。例えばフローリングは無垢の天然木。防虫やツヤ出しのため化学物質を塗り込めるような「無垢もどき」ではありません。その他にも天然石の屋根、炭化コルクの断熱材など、徹底的に天然素材にこだわって造りあげています。難しいのは、天然素材ならどれをどこに使っても身体にやさしいというわけではないところ。例えば内装すべてにヒノキ材を使った家を想像してください。樹のいい香りがして気持ち良さそうに思えますが、化学物質過敏症の人には住んでいられないはずです。なぜなら、ヒノキには自分の身を守るための天然の殺虫成分=化学物質が備わっているからです。『無添加住宅』なら、内装にはマツやカバといった虫に弱い、つまり人にやさしい木を選び、防虫のためには昔ながらの「柿渋」を塗って使います。そしてヒノキは強度の求められる土台部分に用います。天然素材それぞれの特性を見極め、「適材」を「適所」にバランスよく配する。人が安心・安全に住む場所を造るには、それがいちばん重要なことだと考えています。



| ●接着剤 …米のり・にかわ 無添加住宅の接着剤は、天然の米のりやにかわです。人工的な接着剤は身体に悪いので使いません。 |
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| ●外壁・内装・天井 …漆喰塗り しっくいは、消石灰に麻スサやのりなどを混ぜたもので、耐火性・耐久性が高い自然の塗装材です。自然に固まるので接着剤は使いません。天然素材で色も付けられます。 |
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| ●断熱材 …炭化コルク コルクを炭にしたものを断熱材として家全体をおおいますから、空気浄化・調湿などのプラス効果も絶大です。 |
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| ●防腐防カビ・塗料 …柿渋 柿渋の汁は防腐防虫の効果があり、独特の光沢をだす塗料として古くから使われています。ムク材は塗りこむ程に深い色合いに。 |
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| ●床・建具 …ムク材 適度な弾力、風合いの良さと香り、その質感とともに保湿効果もある天然のムク材を使用します。 |
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| ●屋根 …天然石 人工的にはつくり出せない自然な美しさと耐久性を備える天然石を使った独自の工法で葺く屋根です。 |
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| ●鋳物ホーロー 鋳物ホーローとは、鋳型に流し込んでつくった金属の表面に、ガラスを高温で焼き付けたもの。ホーローは熱や水に強く、手入れがしやすいなど、水回り製品の素材として大変優れた特徴を持っています。無機質であるため、人体にも安全です。 |
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| ●タイル・天然石 無添加住宅は床や壁、キッチンの天板にタイルや天然石を使います。メキシカンタイルや天然の御影石、大理石など各種チョイスしていただけます。しっくいやムク材とのマッチングはベスト。偽物には無い本物の素材感は最高です。 |
■天然のムク材は生きています。 だから、縮んだり膨らんだり、それは室内の湿度を調節してくれているから。たまに床鳴りするのも、木が生きて呼吸をしているからなんです。 狂いのない工業化建材もそれはそれで魅力的。でも、長くつきあうことを考えると、自然素材の持つ風合いや健康性にはかなわないと思います。 |
■洋風も和風も外壁はしっくいと天然石です。 基本となる工法、素材、仕様、設備は決まっていますが、ハウスメーカーのプレハブのような規格住宅ではありません。 ライフスタイルや敷地の大きさなど、どんな条件にも合わせて建てていただくことができます。 |